緑で覆われたトンネルを抜けるとそこには何かしらの人間がいた。
個性的な彼らが共通していることは一つだけ。笑顔が素晴らしい。そして疲弊しきっている。
彼らは自由を手にしている。僕らは鎖につながれた犬だ。でも鎖につながれた犬のほうが多分、長生きできる。楽しいこともいっぱいある。そして彼らも鎖の範囲内でしか生活できない。そこを離れては生きていけないのはお互い様だ。一見自由そうに見える大空を舞う鷹や鷲も、自分のテリトリー内ででしか行動しないそうだ。自由なんて現在には存在しない。自由なんて大切なもんじゃない。俺に頑丈な鎖くれ。